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HERMES のシェーヌダンクルの年代を考える【マルジェラ期や刻印考察】

2021年4月3日

今回は HERMES(エルメス)の定番アクセサリーであるシェーヌダンクルについての考察です。

最近のエルメスと言えば、マルジェラ期のアパレルの人気が高まり、二次市場で高値で取引されています。

シェーヌダンクルもヤフオクや中古サイトを見るとマルジェラ期と呼んで販売している物もいくつか見受けられますが、その真相は?

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こんにちは!

古着屋店員の「fukusuke(@fukusukeblog)」です!

HERMES (エルメス)の中でも有名なアクセサリー、シェーヌダンクル。

間違いのない一生物のアクセサリーとしてアパレルはもちろん、芸能人らの着用率も高いことで知られています。

今回考えたいのはそのシェーヌダンクルの年代について。

年代の判別については諸説あるようなのですが、はっきりしたことが分かるサイトなどはありません。

ですので、考察という形になりますが、僕個人の意見として見ていただければと思います。

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シェーヌダンクルが人気となった背景

まず、シェーヌダンクルが人気となった背景には以下の事があげられると思います。

人気となった理由

・芸能人の着用

・アパレルからの人気

・手に入りづらい希少性

・ストリートからクラシックスタイルまで幅広いスタイリングに合うデザイン性

・リセールバリューの高さ

これらの理由から、高額なアクセサリーでありながらも多くの層から人気を博しています。

芸能人で流行っている物の着用は、人との被りを避けるアパレルでは嫌う人も少なくないのですが、それでもアパレルから人気が高いのはデザイン性とエルメスと言うブランド価値なのでしょう。

「ヴィトン」や「グッチ」などのアイコニック過ぎるハイブランドって意外とアパレルからの人気は低いもの。

もちろんアパレルから人気のあるハイブランドもありますが。

それでも高い人気がある「エルメス」は、良い物を知る人にこそ人気があるからだと思います。

ブランドネームだけでなく、デザインにこそ本当の価値を求める。

それがエルメスを買う人達ではないかと思っています。

また、重厚感とシンプルさを併せ持つシェーヌダンクルは着こなしを選びません。

ストリートな着こなしからクラシカルな着こなしまで、ここまで色々なファッションに合うアクセサリーってそこまで多くないです。

そしてもうひとつ大きな理由、それがリセールバリューの高さにあります。

シェーヌダンクルの定価は人気のある GM サイズで17万円程。

そして中古相場はなんと美品で17万円越えと定価とほぼ変わらないプライスとなっています。

これは入手困難な現状と人気が相まっての価格。

すぐお店に行って買えない HERMES のブランディグもありますが、それだけ国内の正規ルートでの購入が難しい物なんです。

その為中古価格は高騰。

リセールバリューが高く、個人でヤフオクやメルカリで売る時も定価に近い金額で売ることができるんですね!

では続いてシェーヌダンクルの年代考察をしていきます。

シェーヌダンクルの年代判別(考察)

考察なので参考程度にお願いいたします。

現行から遡って紹介していきます。

現行(レーザー刻印)

https://page.auctions.yahoo.co.jp/

現行品はコマにレーザー刻印が施されており、はっきりと綺麗な文字が浮かび上がっています。

同じコマに「ブランド刻印」「製造国」「シリアルナンバー」「シルバー刻印」が施されているのが現行品。

2000年代後半から現在にかけてこの刻印が継続しているものと思われます。

2000年代初期(手打ち刻印/925刻印あり)

https://page.auctions.yahoo.co.jp/

定かではありませんが、2000年代の前半に作られて物が、この手打ちのブランド刻印と丸カン部分にシルバーの刻印があるタイプだと思われます。

これ以前になると丸カン部分の刻印がシンプルになります。

(この刻印はフランス製に限ります。)

1990年代(手打ち刻印/925刻印なし)

1990年代の刻印は「AG925」などのシルバーの刻印がなく、シルバーのホールマークが刻印されています。

その為かなりシンプルな刻印となっており、このタイプをマルジェラ期とするネットの情報などもありますが定かではありません。

ですが、大体は90年代のシェーヌダンクルになるかと思われます。

また、この頃以前のシェーヌダンクルはグレーの箱で販売されていたと思われます。

ただ、中古として出回っていた物で、この箱が同梱されている事が多かったというだけの考察なので定かではありませんので参考程度に。

1970年代~1990年代初期(筆記体刻印)

ヴィンテージとして紹介されるのがこの筆記体刻印のシェーヌダンクル。

雰囲気のある書体がヴィンテージ好きの心を鷲掴みにするディテール。

70年代から90年代の初期頃まで製造されていた物に見られるとされています。

実際の所は細かい年代推定までは困難なので、60年代も含んでいる可能性もあるのではないでしょうか。

~1960年代(初期コマ)

https://page.auctions.yahoo.co.jp/

60年代より前の年代となる刻印ではなく、コマの形が現在の物と少し変わるようになります。

それがいわゆる「初期コマ」と言う物。

独特の丸みがなく、少し角ばったコマが特徴です。

現行にはないずっしりとした雰囲気が特徴で、現在の洗練された印象よりも重厚感を感じます。

中古に出回る数もかなり少なく、コレクター垂涎のシェーヌダンクル。

相場は30万円~と言ったところでしょうか。

現行品の定価の倍ほどとなります。

これ以前の物となってくると余程のコレクターでないと明確な年代は判別困難でしょう。

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マルジェラ期の判別は可能なのか?

さて、ではここで本題でもあるマルジェラ期の判別について。

1997年から2003年まで、レディースの HERMES(エルメス)のプレタポルテを担当していた Maritin Margiela(マルタンマルジェラ)。

この時期のレディースのアイテムがマルジェラ期と呼ばれます。

コアな層からの人気を得て価格も年々高騰しており、特にメンズが着られるサイズ感の物は高値で取引されています。

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ですが、ここで重要なのがマルジェラが担当していたのはレディースのプレタポルテだという事。

「ドゥブルトゥール」と「クロシェット」はマルジェラ期としても有名ですが、これはマルジェラがデザインしたと言われており、実際にコレクションにも使用されていました。

しかしながら、シェーヌダンクルはレディースプレタポルテのコレクションには使用されていません。

これを考えるとシェーヌダンクルのマルジェラ期はあってないような物と言えるかもしれません。

マルジェラがデザインしたわけではなく、たまたま同じころに作られたシェーヌダンクルを後にマルジェラ期と呼称している。

そう考えるのが妥当です。

とはいっても、マルジェラ好きの一人として、ただ関係ないというのは面白くありません。

同じブランドですから、少なからずマルジェラ本人が多少なりとも関わっている可能性はあると思っています。

そう考える方がロマンがあります!!

正直、シェーヌダンクルはアパレルなどのようにマルジェラ期のアイテムを完全に特定することはできません。

それでも、マルジェラの在籍時に製作された物はいくつかの特徴があるようです。

まず、刻印についてですが、マルジェラ在籍時に販売されていた物には2つのタイプが見られるようです。

90年代の手打ちで 925刻印のないタイプ。

そして、2000年代初期の925刻印のあるタイプ。

この2つがマルジェラ期のシェーヌダンクルとして中古で販売されていることが多いです。

「マルジェラ期のシェーヌダンクルは925刻印がない。」

といった見解も見られましたが、それは90年代後半のシェーヌダンクルに限られたものであって、2000年代初期のシェーヌダンクルには当てはまらないので、正確な判別には使えないでしょう。

また、コマ中央が現行と比べてぷっくらしているので重量感が今とは違うという物。

これもマルジェラ期の特徴と言われますが、定かではありません。

確かに重量は現行よりも重いようですが、マルジェラ期というよりも90年代から2000年代初期の「手打ち刻印」頃のモデル全般に言えると思います。

もうひとつ、過去の取引履歴などを調べていて、マルジェラ期として出品されている物に多いのが、GMサイズだという事。

そしてその中でも12コマのコマ数が比較的多いことが分かりました。

明確な理由は分かりませんが、この頃はGMサイズの12コマが主流だったのかもしれませんね。

ということで、中古品において確実にマルジェラ在籍時のシェーヌダンクルを特定できる方法はありません。

ですが、マルジェラ期と思われる物。

それはこれらを参考にしていただき、購入者からの情報と照らし合わせて判断するのが良いかと思います。

終わりに

以上、シェーヌダンクルの年代とマルジェラ期の考察についてでした。

個人的な意見も多く、かなり大まかな考察にはなってしまいましたが、参考にしていただくとうれしいです。

マルジェラ好きにはたまらない情報だと思うので、ぜひ自分だけのシェーヌダンクルを探してみて下さい!

他にもメゾンマルタンマルジェラの年代判別情報なども書いているので、ぜひご一読下さい!

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■ブランド古着屋で5年間勤務! ■ドメ・インポートのデザイナーズからヴィンテージまでのバイイングを担当して、1万点以上の洋服を見てきた視点から情報発信しています。 ■マルジェラをはじめ、洋服の収集癖あり。

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