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コムデギャルソンオムプリュスのシーズンと名作【90年代編】

2023年11月15日

90年代のコムデギャルソンオムプリュスのシーズン毎の特徴や名作についてご紹介します。

今現在アーカイブと呼ばれるのが90年代で、特に多くの名作が90年代に登場しています。

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こんにちは!

古着屋店員の「fukusuke(@fukusukeblog)」です!

今回は90年代のコムデギャルソンオムプリュスについて。

シーズン毎の特徴や名作アイテムについて深堀りしてみていこうと思います!

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90年代のデザイン

90年代になると、80年代の物よりもデザインが分かりやすいアイテムが増えてきます。

そのため名作と呼ばれるアイテムも多くあり、中古市場で取引される価格もかなり高額になってきます。

また、肩パットがついたジャケットなどが多かった80年代に比べて、90年代のものは比較的現代でも着やすいデザインが多いので、それも含めてファンが多い理由だと思われます。

90年代の年代判別

90年代のギャルソンは品質表示タグから判別が可能です。

詳しくはこちらのページをご参照ください。

コムデギャルソンの90年代の判別方法

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90ss【カラフル・花柄プリント】


80年代から90年代のギャルソンらしい、パワーショルダーのジャケットスタイルに、カラフルなシャツやジャケットなどが加わったスタイルを提案していたコレクション。

淡いピンクの花柄アイテムが印象に残るアイテムでもありました。

このシーズンもモデルに多くのミュージシャンや俳優を起用しています。

90aw【大人の不良】


明確にテーマを打ち出して発表されたのがこの90awのコレクション。

大人の不良をイメージしたコレクションはかっちりとしたジャケットが多く使用されながらも、大人のルードな部分を感じられるコレクションでした。

アイテムにはテーパードが効いたボンタンのようなパンツや、着丈の短いトップスが多く登場しています。

個人的には今見てもかなりかっこいいルックが多く、欲しいアイテムが多くあるシーズンです。

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91ss【スカーフシャツ】


古着風のスカーフがコレクションに多く登場したシーズン。

ジャケットとシャツのレイヤードが特に際立つルックでした。

91aw【6.1 THE MEN】


COMME des GARCONS と Yohji Yamamoto との合同で初めて東京でショーが開催されたコレクション。

6月1日に開催されたメンズコレクションということで、「6.1 THE MEN」と題して発表されました。

協賛企業名がバックに記載されたブルゾンは非売品としてスタッフに配られていたアイテムです。

92ss【Ethnic(エスニック)】


エスニック調の柄やラインなどが入ったアイテムが特徴のシーズンです。

このコレクションでは、チベットやグアテマラなどの現地で収集したヴィンテージ素材を使用しているところにもこだわりを感じます。

92aw【ボロルック】


ボロルックなどがメインで登場したコレクション。

コムデギャルソンの代名詞的なコレクションテーマで、大きく目立つデザインはありませんが、コムデギャルソン好きにはたまらないシーズンになっているかと思います。

また、ダークトーンのアイテムが多く、今人気がありそうなブルゾン類が多くあります。

93ss【ホワイト・ブルー・サマーマテリアル】

ホワイトやブルーといった春夏らしい色味に加えて、リネンやサマーウールなどの夏らしい素材を使用したアイテムが多く登場しました。

93aw【Artist in his studio(通称 脱色期)】


ブリーチ加工を施したアイテムが多く登場するコレクション。

ブリーチ(脱色)をすることから通称脱色期と呼ばれるシーズンです。

製品化した後に、黒染めし、そこから一部分だけ脱色した手間のかかった製法で作られます。

90年代のコムデギャルソンの中でもアーカイブとして国内外問わず人気のあるシーズンです。

脱色シャツや脱色ジャケットなど、今ではなかなか手に入りにくいアイテムとなっています。

94ss【Smart Boy(スマートボーイ)】


ジャケットの裾がパイピングになったジャケットや切りっぱなしのニットなどが目立ったシーズン。

このシーズン頃から肩パットありのジャケットと肩パットなしのスマートなジャケットがコレクションの中で入り乱れるようになった気がします。

94aw【offbeat humor(通称 縮絨期)】


90年代のコムデギャルソンオムプリュスの中でも特に名シーズンとしてファンに愛されているのがこの94awの通称縮絨期。

コムデギャルソンを象徴する加工である縮絨加工をメンズ・レディース共に初めて取り入れたのがこのシーズンで、この後からはコムデギャルソン定番のデザインとして受け入れられるようになっていきました。

コムデギャルソンの縮絨加工は製品になった状態から縮ませているので、裏地が見えたり、ジップがうねうねと波打ったり、タグがクタクタになったりしているのが特徴です。

この、製品になった状態からの縮絨加工を施すには綿密に計算されたデザイン設計が必要で、それをファッションに落とし込んだコムデギャルソンの凄さが実に伝わってくるシーズンとなっています。

中古価格もコムデギャルソンのアーカイブの中で随一ですね。

95ss【Work(ワーク)】


「ワーク」をテーマにしたコレクション。

カーキやグレーなどのワーク調のアイテムが多く登場しており、ワークの中にコムデギャルソンらしいディテールを表現しているルックが多く登場しました。

95aw【Sleep(スリープ)】


数字がプリントされたアイテムが特に人気があるスリープ期のアイテム。

その他にも「スリープ」を連想させるパジャマやガウンなどのアイテムが多く登場したシーズンとなっています。

このスリープ期もアーカイブとしてかなり人気のあるシーズンです。

96ss【Disconnected Gentleman(通称リフレクター期)】


ブリティッシュなスーツスタイルをメインにしながらも反射板などのアイテムで変化をつけたアイテムが多く登場下シーズン。

この反射板(リフレクター)を使用したアイテムがこのシーズンでも人気のアイテムとなっています。

96aw【traditional 伝統を遊ぶ(通称モッズ期)】


トラディショナルなアイテムを基調としながら、モッズやパンクといった要素も取り入れた、コムデギャルソンらしい提案のストリートスタイルが目立ったシーズン。

アーガイル柄などのアイテムが人気で、さらにモッズらしいダメージニットなど人気がありました。

また、リバーシブルのコートやジャケットなども隠れた名作とされているシーズンです。

97ss【Check(チェック)】


チェック柄が多く登場したシーズン。

次シーズンのバイアス期に繋がるような斜めチェックのジャケットやパンツも魅力的なアイテムです。

97aw【Magic of bias(通称 バイアス期)】


バイアスとは折り目に対して斜めに切った布のこと。

チェック柄を斜めにしたようなデザインがバイアス期の分かりやすいデザインでしょう。

アレキサンダーマックイーンがコレクションにモデルとして登場したとして話題となりました。

アーカイブとしてはコアなファンもいるシーズンとなっています。

98ss【New Natural】


90年代のコムデギャルソンの中でもシンプルなデザインが多いシーズン。

上下同色のセットアップスタイルも多く登場し、昨年のコレクションとは打って変わったコレクションとなっています。

アーカイブとしてはやはりデザインの分かりやすいものが人気のある傾向なので、このシーズンは90年代の中では注目度の低いシーズンかもしれません。

98aw【Inside Outside(インサイドアウト)】


通常内側にくるシームを外側に見えるようなデザインにして作成された表裏逆のアイテム。

ジャケットなどは後ろから見るとそのデザインの面白さがよく分かります。

マルジェラなども使った手法でありながらも、コムデギャルソンらしさが特に感じられるシーズンとなっており、縮絨のアイテムなどは今の人気があるアーカイブとなっています。

99ss【Secret Treasure(通称 フリル期)】


90sのコムデギャルソンの中でもトップクラスの人気を誇るシーズン。

裏地にフリルがあしらわれたデザインで、リバーシブルで着ることができるジャケットやブルゾンが特徴的なシーズンでした。

全シーズンのインサイドアウト的なニュアンスも感じられるのも面白いところ。

フリルと言えばレディースのディテールですが、それをメンズのアイテムとして昇華させていて、メンズとレディースの垣根を超えたまさにジェンダーレスなコレクションと言えるでしょう。

99aw【Souvenir Kitsch(スーべニールキッチュ)】


このシーズンもコムデギャルソンの中で特に人気のシーズンとなっていて、名作が多く登場しています。

また、別名「エルメス期」とも呼ばれ、エルメスの工場で作られた生地のブルゾンは多くの著名人が着用したことで有名です。

スーべニールキッチュの意味は、スーベニールは「お土産」キッチュは「低俗な・安っぽい」などの意味合いがあり、直訳すると「安っぽいお土産」となります。

なかなか難解なコレクションテーマではありますが、エルメスの生地を使ったコレクションで安っぽいというテーマが来るところに面白さを感じますね!

このシーズンでは他にもステッチが入ったジャケットや反転ロゴなどの名作が登場しています。

終わりに

以上、90年代のコムデギャルソンについて解説させていただきました。

アーカイブのコムデギャルソン好きなら必ず知っていると言って良いシーズンなので、ぜひ知らなかったという方は覚えていただけると嬉しいです!

レディースでは80年代が全盛期だったのかもしれませんが、プリュスの全盛期は90年代だったのではないかと個人的に思っています。

今着たい服。

今着てかっこいい服を90年代に作っていること。

これがコムデギャルソンの本当の凄さだと思います。

また、他にもコムデギャルソンの80年代の名作などもまとめていますので、ぜひご一読ください!

コムデギャルソンオムプリュスのシーズンと名作【80年代編】

コムデギャルソンのメンズラインであるコムデギャルソンオムプリュス。

1985年からスタートし、現在も服好きを魅了し続けるブランドの設立当時、80年代の名作についてまとめました。

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■ブランド古着屋で5年間勤務! ■ドメ・インポートのデザイナーズからヴィンテージまでのバイイングを担当して、1万点以上の洋服を見てきた視点から情報発信しています。 ■マルジェラをはじめ、洋服の収集癖あり。

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