多くの服好きを虜にする「Maison Martin Margiela(メゾン マルタン マルジェラ)」 もとい「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」とは?
今回は、誰もが知っている稀有なブランドでありながらも元デザイナーが謎に包まれた「Margiela」について、ラインの紹介から代表的なアイテム、タグから年代を識別する方法までを紹介します。
こんにちは!
古着屋店員の「fukusuke(@fukusukeblog)」です!
今回はメゾンマルタンマルジェラについて色々とまとめてみました。
個人的にもとっても好きなブランドで、ミーハー心で手に取ったのを機に気付けばマルジェラのアイテムに魅了されていきました。
現在と過去の Margiela で違いはあるものの、本当に色々な世代や層から愛されていると言えます。
商品の価格はTシャツ等でももちろん1万円超え。
シャツ1枚で2万から6万円ほどとなります。
かなり高額なブランドなので、なかなか手を出せないという方も多いでしょう。
しかしながら、定番のアイテムなどは古着屋で手に入れることができ、状態を悪くしない限りそこから価格もあまり下がりません。(年代が新しい物は翌年大きく下がる場合はあります。)
ですので、資産を持つというイメージでマルジェラを購入するのもなしではないかもしれません!
ということで、まずは「メゾンマルジェラ」について少しだけ説明しようと思います。
Maison Margielaとは
「Martin Margiera(マルタンマルジェラ)」が1988年に立ち上げたブランド。
1~23まで数字が書かれた「カレンダータグ」がブランドマークともなっていて、展開するラインによって、タグの数字に丸が付いているのが特徴です 。
「マルタンマルジェラ」は90年代に新しいファッションの波としてファッション界に大きな衝撃を与えたことで知られています。
「ドリスヴァンノッテン」「アンドゥムルメステール」「ダーク・ヴァンセーヌ」「ダーク・ビッケンバーグ」「ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク」「マリナ・イー」のアントワープシックスと並んで語られることも多いデザイナーです。
マルジェラのコレクションとして一番の特徴と言えるのが、「アンチモード」
今のファッション大好きな10代・20代からすると、マルジェラからはモードな雰囲気を感じるかも知れませんが、実はモードの反対側を歩んできたブランドなんです。
細身のファッションがモードと呼ばれた時代にオーバーサイズのジャケットやパンツを提案したり、今でこそ過激ではなくなりましたが、コレクションにモデルではなく一般の人を起用したりと、トレンドや流行の最先端ではなく、反対側を行くことを行ってきました。
また、服の再構築やファッションアイテムではなかったものをファッションとして再定義(デコンストラクション)してみたりと普通とは違った角度からファッションに光を当ててきた面白いブランドとも言えるでしょう。
個人的にはマルジェラのコレクションはファッションと言うよりも一つのアートや作品だと感じてしまいます。
そのため、90年代のマルジェラのアイテムは希少性も高く、コレクターが多いのも特徴です。
今でもそんなマルジェラに対する熱狂的なファンは多く、服好きを魅了するデザイン性があるんですね。
マルジェラ自身は2008年にブランドのデザイナーを引退しており、その後は2014年まではデザインチームがデザインを担当していました。
2015年からは「ジバンシィ」や「クリスチャンディオール」などのデザイナーを務めてきた「ジョンガリアーノ」がクリエイティブディレクターとして就任。
それと同時期2015年1月にブランド名を「MAISON MARTIN MARGIERA」から「MAISON MARGIELA」に改名しています。
主要ラインの紹介
マルジェラの服には複数のラインがあり、カレンダータグの数字が丸で囲われている物がそのラインです。
靴やバッグ・アクセサリーなどはタグが付いていない物も多いですが、ほとんどの物に数字の刻印が押されています。
ラインごとの説明は上の画像を見ていただければある程度雰囲気がつかめるでしょうか。
上の画像を見ていただいたうえで、付け加えるとすると、
0と010という「手仕事により、フォルムをつくり直した服」はアーティザナルと呼ばる再構築のラインになります。
マルジェラの中でもブランドの根幹であり、本質といえるラインで、一般的に見ると「変な服」が多いです。
ハットやバッグなどを解体し、それを服の形に再構築するといった変わった物。
それ以外にもペンキ塗装や転写などの一見ファッションとはかけ離れた技法を用いた物もあります。
服と言うよりも一つのアートという感覚に近く、コレクターも多いのがこのラインの特徴です。
価格も他のラインよりもかなり高いと思ってもらっていいでしょう。
つづいて、1(女性のためのコレクション)・10(男性のためのコレクション)と4(女性のためのワードローブ)・14(男性のためのワードローブ)の違い。
1・10は毎年新しく発表されるコレクション。
4・14は毎年定番的に出されるコレクション。
だと思ってもらうと良いかと思います。
ちなみに、マルジェラの代名詞的アイテムであるハの字ライダースは初期は10ラインで出していましたが、途中から14のラインに切り替わっています。
MM6はタグから別の物になっていて、↓のロゴがタグとなっています。
また、MM6はマルジェラの中のコンテンポラリーブランド(低価格帯ライン)といった位置付です。
※2021年よりジョンガリアーノによって新しい解釈のラインの定義が設定されました。
⓪「アーティザナル」コレクション
白タグ 「Co-Ed」コレクション
① ウィメンズコレクション
③ フレグランスコレクション
④ ウィメンズ「アイコニックス」
⑧ アイウェアコレクション
⑩ メンズコレクション
⑪ アクセサリーコレクション
⑭ メンズ「アイコニックス」
㉒ シューズコレクション
現在のアーティザナルラインはジョンガリアーノのクリエイションの頂点であるオートクチュール(オーダーメイド)の服を指しており、そのクリエイションをプレタポルテ(既製服)に落とし込んだのがCo-Ed ラインとなっています。
また、以前はレディースラインであった白タグはメンズ・レディース共通のラインとなりました。
マルジェラの代表アイテム
続いて、マルジェラの代表アイテムや定番アイテム、またシリーズなどをご説明していきます!
レプリカシリーズ
過去にあった服や服飾品をファッションアイテムとしてフォーカスを当て、それに素材や生地などを近づけて作ったマルジェラの中でも人気のシリーズとなっています。
RERLICAと書かれたタグには
・アイテム名
・アイテムが使われていた地域・作られてた地域
・作られた年代
が順に書かれていて、それが元はどんなアイテムだったのか、どの時代にどんな地域で使われていたのかを知ることができます。
古い物に新しい価値を見出すのはマルジェラの凄さであり、マルジェラらしさとも言えるかもしれませんね。
レプリカシリーズの中でも特に有名なのが「GERMAN TRAINER(ジャーマントレーナー)」
こちらですね。
今では多くのブランドが同じデザインの物を出すほどスニーカーとしては目にするものになっているかと思います。
そんなジャーマントレーナー
元々は70年代にドイツ軍がトレーニング用に使用していたスニーカーになります。
ミニマムなデザイン性はもちろん、運動靴としての機能性も兼ね備えていて、当時「adidas」や「PUMA」が作って軍に支給していたようです。
今改めて見ても運動靴として作られた物と言うより、ファッションアイテムとして作られた物に感じてしまいますよね!
このように、過去のアイテムに新しいファッションの光を当てるのがこの「REPRICA」の特徴であり魅力となっています!
足袋シューズ
続いて、こちらもマルジェラの代名詞的アイテムである「足袋シューズ」
和装である足袋のディテールをファッションに落とし込んだアイテムで、つま先が2つに分かれているのが特徴です。
日本でもマルジェラ好きからは人気がありますが、どうしても足袋という日本固有のデザインなのでオシャレというよりも着物のイメージが先行してしまいがち。
日本人に人気があるマルジェラですが、このアイテムは海外人気の方が高いようです。
ハの字ライダース(5ZIP ライダース)
こちらもマルジェラの中でも定番中の定番「ハの字ライダース」
ジップが合計で5つあることから、「5ZIPライダース」とも呼ばれます。
フロント部分に大きくハの字を描いたジップが配されていて、一目でマルジェラだと分かるデザインが特徴的ですね。
上でも書きましたが、初期では10のラインで出ていましたが、今では定番となり14のラインで毎シーズン素材やディテールを変えながらリリースされています。
定価では30万円を超える高額なアイテムなのですが、それでも都内では着ている方をちょくちょく見るくらいの人気アイテムです。
セーラーバッグ
形や大きさに違いはあるものの、2WAY仕様で、ボストンバッグ未満、トートバッグ以上の大きさの使い勝手を考えられたバッグ。
ショルダーを肩掛けしてもよし、手に持っても良し!
旅先で使う事を想定したバックとなっています。
メンズのバッグ類としては一番人気のアイテムです。
シンボルでもある四つ糸が見えるデザインなのも人気がある理由かと思われます。
エルボーパッチカーディガン
名前の通り、肘に革製のパッチが付いたニットカーディガン。
シンプルな一着ですが、このエルボーパッチが一味効いたデザインとなっています。
エルボーパッチがあるのとないのとでは定価も中古価格も大きく変わるので、その人気がうかがえますね。
見た目にも分かりやすいディテールなので、マルジェラらしい服を着たいという方にもオススメです!
ドライバーズニット
14ラインからリリースされているのがコチラの「ドライバーズニット」
首元まで閉められるジップと肉厚のニット素材が特徴です。
トラック運転手が着用していたことが名前の由来となっています。
Tシャツの上にサラッと羽織ることもでき、アウターのインナーにも使えるとあってライトアウターの中でも特に人気のアイテムとなっています。
袖なしのベストタイプも負けず劣らず人気ですね!
エイズT
”THERE IS MORE ACTION TO BE DONE TO FIGHT AIDS THAN TO WEAR THIS T-SHIRT BUT IT'S A GOOD START”
と首元にプリントされたVネックのTシャツ。
日本語で"エイズと闘うためにすべき活動はもっとあるがT-シャツを着ることは良い始まりだ"
と言った意味があり、売り上げの一部をHIVウィルスとエイズ撲滅、また患者へのサポートをするために設立された「AIDES」に寄付しています。
とても特徴的であり、手も出し易い価格のためよく見かけるアイテムでもありますね!
シーズンによって、Tシャツの色・文字の色が異なり、メッセージが日本語で書かれた物も存在します。
マルジェラのアイコン的なアイテムでもあるので、何から手に取っていいか分からないという方は、このTシャツから始めてみてはいかがでしょう。
こちらで代表的なアイテムからアーカイブまでの名作をまとめてます!
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マルジェラの定番から名作まで実はかなりの数の物が存在します。そこで、コアなアーカイブから、現在人気のアイテムまでを全てま ...
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タグから見る年代識別
マルジェラのアイテムはタグから年代を判別することが可能です。
赤で囲った部分が年代の西暦。
緑で囲った部分がシーズンを表していて、01なら春夏、02なら秋冬になります。
また、シーズンによって代理店表記も異なります。
さらに詳細な年代判別については、コチラを参考にしてください。
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タグから見る Maison Martin Margiela (マルジェラ)の年代判別
マルジェラの年代について判別する方法を分かりやすくまとめています。タグがある物は手順通りにすることでほぼ全て判別可能です!
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○○期(アーカイブ)
続いてご紹介するのは「Margiela」の中のアーカイブ。
過去の人気があったシーズンに対して「○○期」といったような呼び方をすることがあり、「COMME des GARCONS」や「Yohji Ymamoto」など、ファンの多いブランドにこういった呼び方をする傾向があります。
マルジェラの中でもそんな人気のあったシーズンがありますので、年代と共にご紹介していきます。
マルジェラは「期」を付けない呼び方が多いように感じますが、ブランドが決めた呼び名ではなく、ファンの間で広まった呼び名なので、こんなものもあるんだという感覚で覚えていただければと!
1989SS Trompe L'oeil(トロンプルイユ)
「Trompe L'oeil(トロンプルイ)」とは「だまし絵」の事。
マルジェラが最初期から用いていた手法のひとつで、マルジェラの建築物やインテリアなどでも見かけることがあります。
上の画像はタトゥーが入ったように見える「だまし絵」のカットソーですね。
1994AW Dolls(ドール)
「doll(ドール)」期は人形に着させるような服を人の大きさに合わせて構築したもの。
ひとつひとつのディテールが大きく、襟やボタンのサイズ感がまさに人形が着ているかのような大きさになっています。
マルジェラの中でも人気が高く、アーカイブ好きは「ドール、ドール」とこの時期の物を求めがちです。
1997SS Flat Garment(フラットガーメント)
「フラットガーメント」は日本語に直すと「平面」という意味があります。
ハンガーにつるしたときに立体的ではなく、前から見て平面になるようなデザインの服で、工場から畳まれて納入された服からインスパイアされたとのこと。
上の実際の写真を見てもその形のおかしさが目立ちます。
2020年放送のアナザースカイで斎藤工さんもこのシーズンのレザージャケットを着ていましたね!
1999AW Duvet coat(ドュベットコート)
ドュベットは布団と言う意味で、名前の通り、布団をそのまま羽織ったかのようなコートの事です。
かなりボリューミーで、リアルクローズとしては現代でも少し難しいですかね。
布団から出たくないという願望を叶えてくれたようなコートかもしれません。
そんな朝の憂鬱な気持ちがこの時代のマルジェラにもあったのかと思うとなんだか面白くないですか?
2000AW Oversized(オーバーサイズ)
こちらは当時としてはかなり大きなサイズ感で着る「オーバーサイズ」
上の画像は当時の物ですが、現代のトレンドがビッグシルエットなので全く違和感がないルックになっているのではないでしょうか。
この頃は細身でスタイリッシュなデザインの方が主流だったのでよりインパクトは大きかったのではないかと思います。
そして、実はこのマルジェラのオーバーサイズ、今のトレンドの源流とも言える物なんです。
というのも、現代のビックシルエットがトレンドとして流行した背景には「vetements(ヴェトモン)」の影響があります。
こちらですね。
オーバーサイズのレインコートやデニムジャケットはその代名詞的アイテム。
これらの人気がビックシルエットの流行につながったというのは誰もが認めるところでしょう。
(勿論90年代回帰などの他のトレンドとも絡み合っての現代のトレンドですが。)
それとマルジェラの何がつながるの?
というと、ヴェトモンのデザイナーである「デムナ・ヴァザリア」はマルジェラにいた経歴を持つからです。
その中でマルジェラに師事し大きく影響を受けたと言われます。
このオーバーサイズもマルジェラから影響を受けた一つなのでしょう。
このことから現代のトレンドの原点はこのマルジェラの「オーバーサイズ」であると言えるんですね。
2002SS Circle(サークル)
袖から裾にかけて丸まった形状のデザインである「サークル」
こちらも「フラットガーメント」のように着た時のデザインと言うよりも、服を着ていない時にどう見えるかを考えたアイテムになっているかと思います。
2004SS Fusion(フュージョン)
2つのアイテムをつなぎ合わせた手法の「フュージョン」
合体と言う意味ですね。
現代のファッションを見ると再構築として見かけなくもないデザインですが、当時は衝撃的だったことでしょう。
古着などでも違う服を一度解体して、もう一度構築したようなデザインを見かけますが、源流といった部分ではこれが当てはまるのではないでしょうか。
2005SS Inside Out(インサイドアウト)
服を裏返したように縫製が表に来るデザインのことを「インサイドアウト」と言います。
間違えて裏返しで着たような服にも見えますが、それがカジュアルダウンの要素でもあり、現在では数は少ないもののいくつかのブランドなどでも見られるようになりました。(ヴェトモンもやってましたね。)
マルジェラの代表的な手法であり、今でも「インサイドアウト」と言えばマルジェラというイメージが持たれています。
2007AW Assemblage(アセンブラージュ)
アセンブラージュとは「寄せ集め」という意味。
たくさんの「物」を寄せ集めて服にするという再構築です。
上の画像はたくさんの「ベルト」をつなぎ合わせてジャケットに再構築した物ですね。
この手法もマルジェラならではの大胆な発想からくるものかと思います。
だって、こんなデザイン普通考えないですよ。
その他のマルジェラに関する事
では、最後にマルジェラに関するちょっとしたことをまとめてみたので、豆知識感覚で見ていただければと思います。
生産国
マルジェラのアイテムはイタリア製がほとんどですが、他にもフランス製・チェニジア製などがあります。
基本的に、アーティザナルはフランス製。
エイズTはチェニジア製となっています。
フランス製はマルジェラ自身が手に取っていたかもしれない珍しい物かもしれません。
中には、10番の初期の物でもフランス製があるので、そういった背景が好きな方はフランス製を探してみると良いかもしれませんね。
ちなみに、上の画像のタグはフランス製に付く物だと思われます。
1998年から2003年まで「エルメス(HERMES)」のクリエイティブディレクターを務めたマルタン・マルジェラ
マルジェラ氏は1998年から2003年までエルメスのレディースのデザインを担当していました。
ですので、この頃のエルメスはマルジェラ期と呼ばれて人気がありますね。
マルジェラにしては、シンプルなデザインが多いですが、エルメスらしいラグジュアリー感を残しながらマルジェラらしい変わったデザインを融合させた名作が揃っています。
実物を見るのは難しいですが、最近ではポップアップなどが開催されることも多くなってきたので、そういった機会があればぜひ見ておくことをオススメします。
この記事で詳しく書いています!
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HERMES(エルメス)のマルジェラ期の名作やタグからの見極め方
長い歴史を持つHERMES(エルメス)の中でも特別扱いされる「マルジェラ期」
そんなマルジェラ期の名作アイテムや定番アイテム、またマルジェラ期と呼ばれるシーズンの見極め方などをご紹介していきます。
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99年以降の白タグは”女性のためのコレクション”を示すもの
1999年以前から白タグからカレンダータグに変わりましたが、実はそれ以降の物にも白タグが付いたものがあります。
女性のためのコレクションである、ライン①に白タグが付くようですが、①でもカレンダータグの物もあるので、明確にどういったアイテムにつくのかは不明です。
レディースという事だけは確定なので、白タグを見かけた場合、古い物であれば99年以前の物。
新しい物であれば、レディースの物だと覚えておくと良いかと思います。
※2021年より白タグはメンズ・レディース共通のCo-Edラインという解釈に変更したとジョンガリアーノによって明言されました。
このタグも実は MARGIELA だった!
martin margiela のアーカイブの中にはあまり見かけないタグも存在します。
上のタグを見たことがあるという方もマニアでは少なくないのではないでしょうか?
ちなみにこちらは、1999年春夏にリリースされたドール期の復刻についていたタグです。
めくると白タグが出てくるそう!
94年のオリジナルドール期についていたのはコチラのタグです。
コチラは1991年の物ではなく、1994年に1991年シーズンの復刻として出された時のタグ。
1999年だけでなく、1994年にも過去の復刻を出していたんですね。
このことからも、マルジェラが過去の作品を大切にしていることが分かります。
これらの復刻は今の RE-EDITION みたいなものですね。
サンプル品につく印
サンプル品にはサンプルの頭文字である「S」の文字がカレンダータグに刻まれています。
シーズンによっては違いがあるとは思います。
セール品に付く印
マルジェラの商品の中で、タグにこういった青色のチェックマークが付いた物がります。
こちらはプロパーで売れずセール品まで落ちた商品。
サンプルセールまでいった物だと思っていますが、細かくは分かりません。
コチラのチェックが付いているのは人気がないアイテムがほとんどです。
後付けタグ
元々ついている品質表示タグを切り、その上から後付けで付けられるタグ。
こちらは、恵比寿にあるマルジェラ本店などで確認できたことから、マルジェラの本店等で付けられるタグだと思われます。
これだとシーズンが分からなくなるので、個人的には好きではないタグです。
たまに偽物と勘違いされる方もいますが、わざわざ偽物にこのタグは使わないので、逆に本物で間違いのないタグだと言えます。
数量限定などで「LIMITED EDITION」というタグが付いた物を発売することも
たまに数量限定などで「LIMITED EDITION」とタグの付いたアイテムの発売をすることもあります。
2018‐2019AWではエストネーション六本木ヒルズ店で行われたポップアップにて、上のTシャツなどが販売されました。
ブランド名が変わるタイミングでデザイナーが変わっている
MARGIELAはブランド名が「Martin Margiela」→「Maison Martin Margiela」→「Maison Margiela」と変わっていますが、ほぼ同じタイミングでデザイナーが「Martin Margiela」→「チーム」→「John Galliano」と変わっているので意外と覚えやすいです。
(ちなみに初期から Maison Martin Margiela として活動しているようなのですが、タグにはMartin Margiela と記載されているので、実際どうだったかは調べています。)
2014年にアーティザナルは中止
0・0 10 のラインである「アーティザナル」
再構築のラインが2014年に中止されており、プロパーで買う事は不可能となっています。
たまに古着市場で出回ることもありますが、ファン垂涎のアイテムなのでかなり高額に。
あまり安く買えるものではありませんが、マルジェラの琴線に触れたいという方は一度手に取って見ることをオススメします。
※現在はクチュールライン「MAISON MARGIELA 'ARTISANAL' DESIGNED BY JOHN GALLIANO」がアーティザナルラインと言う名前で発表されています。
H&Mコラボ
2012年に行われたマルジェラとH&Mのコラボ。
これまでの名作を復刻したコレクションとなっており、マルジェラファンからはかなりの人気を博しました。
価格帯もH&Mとしてはかなり高額でしたが、現在でも中古市場で高値で取り扱われるほど人気のあるアイテムとなっています。
現在ではアーカイブを実際に見ることはかなり難しいですが、H&Mの復刻でかなり近い存在にはなってくれたのではないでしょうか。
マルジェラを陰で支えてきたジェニーメイレンス氏
マルジェラを深く知りたくなった時、切っても切り離せないのがジェニー・メイレンス(Jenny Meirens)氏です。
マルジェラ本人を支えてきた人物で、主に経営面などを担当していました。
ブランド初期の白タグもジェニーメイレンスが考案したそうです。
あまり名前の知られていない方ですが、自身の運営していたショップで当時パリにでてきたばかりの「ヨウジヤマモト」を買い付けるなど、かなり敏腕の経営者だったようですね。
現在は亡くなられてしまいましたが、マルジェラと深い関わりを持っている方なので、この方について細かく調べてみるのも勉強になるかもしれません。
Martin Margiela に関する書籍
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謎多き Martin Margiela の人柄やアーカイブ に触れられる本を紹介【書籍】
表舞台に顔を出さないことで有名な Martin Margiela 氏。
そのため、彼自身の人柄を知ることは難しいとされています。
また、過去の作品も今ですら画像で多く出回っているわけではありません。
そんな Martin Margiela の人柄やアーカイブに触れられる書籍やDVDなどをご紹介したいと思います。
コチラでは Martin Margiela に関する書籍などを紹介しています。
ネット上でも知ることのできないコアな情報などを知って Margiela の深みにはまりたい方必見です!!
終わりに
以上、「MAISON MARGIELA」の名作から年代識別、その他色々な自分が知っていることをまとめてみました。
マルジェラ自体、謎が多く、人によって解釈も異なるブランドです。
ですので、個人的な意見だけでまとめるのは難しいですが、マルジェラとはどんなものか少しだけ分かっていただける記事にはなっているかと思います。
また、服好きこそ好きになるブランドでもあるのですが、別にミーハーで好きになってもいいのではないでしょうか。
僕自身、ミーハー心から手に取ったブランドでもありますし、それほどたくさんのマルジェラの服を持っているわけではありません。
それでも、どこか魅了される、良いと思えるブランドなんです。
最初はみんなミーハーです。
いきなりマルジェラに詳しい人なんかいません。
ですので、難しいブランドだと思わず是非一度手に取って見て下さい。
そうすれば間違いなく、マルジェラに対する印象は変わると思いますよ!